ビジネス

監査法人でのキャリアについて

こんにちは、Zです。
公認会計士試験合格後は多くの方が監査法人に入所し、実務経験を積むことになりますが、実務補修や修了考査を経て晴れて会計士登録した後には、さまざまなキャリアが考えられます。今回は、監査法人でのキャリアについて記載していきたいと思います。

公認会計士試験と監査法人

監査法人に残る

公認会計士の独占業務は、会計監査であるため、監査法人内で昇格をしながらキャリアを形成していくというところが、まずは考えられます。
スタッフとして入社し、パートナーまで昇格するまでは最短でも10数年の時間がかかりますが、パートナーとして監査報告書にサインすることは会計士にしかできないため、そこが一つのゴールということになります。
ただし、監査法人でパートナーまで昇格する人は本当に限られており、その道の険しさには以下のような要因があげられます。

優秀な同僚の存在

人間関係構築(社内政治)

モチベーション

優秀な同僚の存在

当然ですが、同期、先輩、後輩は全て公認会計士試験に合格しているため、一定水準の知識量や要領のよさを持ち合わせているのです。
その中でも、圧倒的に地頭がよく、仕事ができる、かつ、体力的にもタフなスーパスターがいるので、こういった人たちと競争して勝てるのかという点(特に監査の世界で)で、厳しさがあります。

人間関係構築(社内政治)

監査法人に入所するとクライアントごとの監査チームにアサインされますが、ある程度限られたなかでの人間関係が出来上がっていきます。ビッククライアントだとチームとしての力も大きいため、そこで成果を出すと昇進もしやすいなどということもあります。どこの組織も似たようなものだと思いますが、昇進するには評価し、引き上げてくれる上司の存在が欠かせないため、人間関係構築は重要な要素となります。

モチベーション

毎年の様に変化する会計基準や監査手法、過度に形式的な監査調書の作成など、数年経つと自分自身の業務の意味について考えるようになります。そもそも監査という業務が好きという人は多くないと思ってますが、一定数は監査業務に対するモチベーションを保てなくなり監査業務以外の仕事をしたくなります。

以上のような要因から、入社3年目以降から監査法人を退職する人がちらほらと出てきて、マネージャーに昇格する前までには同期の4割くらいがいなくなっているような状況かと思います。私も監査法人でキャリアを築いていくことが、難しいと思えたので早々に別の道に進みました。
一方で、監査法人は待遇、福利厚生、職場環境、有休取得など働く環境は比較的自由な場合が多いため、そこに価値を見出して残る人も多いことは事実です。
ただ、アップオアアウトの世界なので、昇進できずにずっと残り続けることは、精神的にも難しいと思います。

まとめ

私が監査法人を辞めて10年弱くらい経ち、当時の同期も3割くらいしか残っていない印象ですが、スタッフの時に評価されていなかった人も今や海外駐在などをして、キャリアを築いていて、本人の努力ももちろんありますが、継続すれば結果はついてくるということを証明している人もいます。
何が言いたいかというと、継続して働いていれば一時期の評価(特にスタッフ、初期のシニア)に一喜一憂する必要はないのだなということです。

とはいえ、半数以上が監査法人の外に活躍の場を広げているのも事実なので、次回は監査法人を出た後のキャリアについて記載したいと思います。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。